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  物語 - 一世関係
37 - 英語発音 L と R - 森 正俊
   発音勉強こぼれ話 - 横山衛門

 
             
 

英 語 発 音   L と R

失礼ながら、諸君の中には今なお「 L 」と「 R 」の区別が分からない人もいるだろうと思う

日本人が英語を学び始めに注意を受ける点の一つは、lとrの発音をしかっりと区別せよといふ事である。即ち、road (道路) と load(荷)、long(長い)と wrong(悪い)、right (右) とlight(光)とを同じ様に発音せぬ様、また look 、English 、school を rook 、ingrish 、skooru などと誤って発音せぬ様に心掛けよといふ事である。

失礼ながら、諸君の中には今猶 lとrとの区別が判然わからない人もあるだらうと思ふ。 lの方は、rの様に舌を震はせないで 之を上歯茎につけた儘、舌にあまり力を入れずにrの様な音を発するのである、と云ったって耳から直接に聞かない人には仲々充分に之を会得し難いのである。

rの方は、舌端を上歯茎の後部に向けて出す有声音であるが、舌の中程から先を口の奥に引き上げる様にして震わして音声を出すのである。これは実際に正しい発音を聞き、又自分も之を試みて、親切に矯正して貰はなければ、到底充分な結果は得難いのである。

会話英語の基礎  森 正俊著 より抜粋
大正七年四月 ジャパンタイムス 学生号出版社 刊

 

発音勉強こぼれ話       横山衛門

長野県塩尻出身、米国留学のつもりで旅券を申請し明治 39 年(1906)19 歳の時、サンフランシスコに上陸。東部の学校へ行く資金を貯める為、一ヶ月後から仕事を求めてオレンジ、レモン摘み、セロリ畑、オレンジ・パッキング等で三年ほど働く。

少々お金が出来たので、再び勉学を思い立って、出羅してモリスという家のスクール・ボーイになり、日中は英語を習いに近くの小学校バーモント・スクールに入学した。名前は忘れたが、そこで大変よい先生に出会い、厳しく英語の発音を教えてもらった。例えば、エルム(elm )のLの発音がどうしても出来なくて、放課後一時間もその先生と向かい合って、発音の練習をしたことがあった。そのことが、後年随分為になって、事ある毎にその事を思い出して恩師に感謝している。

一世伝記集 歩みの跡 1975 年刊より 

 

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